2026年4月20日、大分市に移住した。今日で、ちょうど4か月になる。
このブログは、その4月から止まっていた。5か月ぶりに書くにあたって、感想文を書く気はない。移住して分かったことのうち、数字で書けるものだけを全部書く。口座の残高も、ガス代も、応募して落ちた会社の名前も。
移住の記事はだいたい自治体のPRか、成功した人のインタビューで埋まっている。金の話が具体的に書いてあるものが、ほとんど無い。だからそれを書く。
44万円と、段ボール2箱で新幹線に乗った
移住を決めてから、出発まで、ちょうど1か月だった。
それまでは実家に住んでいた。家賃を払っていなかった人間が、いきなり九州で一人暮らしを始めた、という話がこの記事の前提になる。
4月20日、新幹線さくら号に乗った。小倉で降りて、ソニックに乗り換えて、大分に着いた。持っていった荷物は、段ボール2箱だった。引越し業者から送られてきた箱に入るだけを入れて、それ以外は置いてきた。
そのとき口座に入っていたのが、44万円。
部屋を借りた瞬間に、23万円が消えた
内訳はこうなる。
引越し費用:約10万円
段ボール2箱を送るのに10万かかった、と書くと嘘みたいだが、移動そのものを含めるとこうなる。
部屋の初期費用:約13万円(家賃込み)
敷金だの礼金だの仲介手数料だのを、正直、個別に把握していない。ただ、もろもろで13万だった。火災保険には入らされた。あれは断れない。
合わせて23万円。到着してすぐ、44万は21万になった。
部屋はレオパレスにした。理由はひとつで、家具が付いているから。冷蔵庫も洗濯機もベッドも買わなくていい。移住のとき、ここで10万〜15万が普通に飛ぶ。家具付き物件は、初期費用を圧縮する手段としては正しかった。4か月経った今でもそう思う。
ただし、代償はある。
毎月出ていく金を、全部書く
大分市に移住して毎月かかる固定費
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| 家賃 | ◯◯,◯◯◯円 |
| ガス(プロパン) | 約5,500円 |
| ネット回線(WiMAXホームルーター/端末代込み) | 約7,000円 |
| 携帯 | 約3,000円 |
| AI(Claude) | 3,300円 |
| Adobe Premiere Pro(年17,000円) | 約1,400円 |
| 食費 | 40,000円超 |
| 合計 | ◯◯,◯◯◯円 |
プロパンガスは、移住前に必ず確認したほうがいい
うちのガスはプロパンだ。月5,500円かかっている。都市ガスなら、同じ使い方でこの半分近くまで下がる。
プロパンか都市ガスかは、物件情報に小さく書いてあるだけで、家賃の数字ばかり見ていると気付かない。家賃が2,000円安い物件を選んで、ガス代で3,000円多く払う、というのが普通に起きる。
地方の物件はプロパン率が高い。ここは家賃と同じ列に並べて比較すべき項目だった。
食費1日1,000円は、守れなかった
目標は1日1,000円、月3万だった。実際は4万を超えている。
守れない理由は根性の話ではなくて、疲れて帰ってきた日に自炊が成立しないからだ。そして、食べないと本当にやっていけない。ここを削って倒れるのは、移住4か月目の人間がやっていい失敗ではない。
一番効いたのは、ガス代じゃなくてネット回線だった
これが、この記事で一番書きたかったことだ。
うちの回線はカシモWiMAXのホームルーターにしている。工事がいらず、届いた日から使える。移住のときには、確かに便利だった。
問題は速度ではなく、上りだった。
動画を作って投稿している人間にとって、これは致命的だ。書き出しが終わってから、さらに30分待つ。1日に何本も上げようとすれば、その待ち時間だけで夜が終わる。移住してから動画の更新頻度が落ちた理由の何割かは、はっきりこれだ。
動画・配信をやる人が地方移住するなら、物件は「光回線が引けるか」で絞ったほうがいい。家賃より先に確認していい項目だ。モバイル回線は引越し直後の数週間をしのぐには最高で、本業のインフラにするには向いていない。
4か月で応募した仕事と、その結果
先に結論から書く。応募したのは10件ほど。そのうち名前を出せるのが7件。落ちたのは、1件だけだった。
まずハローワークに行った。行った意味はほとんど無かった。自分がやりたい映像制作系の求人が無く、動きも遅い。結局、返信までが一番早いのはIndeedだった。
そのとき大分で見ていた求人の給与レンジは、月収17万〜23万。前職はモバイル販売で、時給換算で1,300円ほどだった。それを上回りたい、という以外に、明確な基準は無かった。
- モスバーガー受かった。初日、面倒になって行けなかった
- ブライダル音響研修期間2か月が無給と分かり、こちらから断った
- 自由空間電話の対応が良くなかったので辞退
- パソコン工房面接に行って、落ちた
- TOHOシネマズ面接までの手順が面倒そうで、届いたメッセージを見た時点で辞退
- 車の写真撮影要記入
- ポスティング返信を忘れて、そのまま消えた
改めて並べると、なかなかひどい。
「地方には仕事が無い」という話をしたかったわけではない。仕事はあった。受け切れなかったのは自分のほうだ、という記録として書いている。
6月から働いている
6月から、家電量販店でパソコンまわりのサポートをしている。派遣で、契約は2026年10月まで。
そして今日、2026年8月20日時点の口座残高が27万円だ。
44万で出発して、移住に23万使って、21万まで落ちて、6月から働いて27万まで戻した。この4か月の金の動きは、要するにそれだけの話になる。
移住して分かったこと
環境は変わった。地名も、部屋も、通勤路も、目に入る景色も全部変わった。変わらなかったのは、判断の癖のほうだ。
受かったモスバーガーに初日行けなかったのも、TOHOシネマズをメッセージ1通で降りたのも、ポスティングの返信を忘れたのも、大分に来る前の自分がやっていたことと何ひとつ違わない。街を変えても、面倒くさがりは面倒くさがりのまま連れてきてしまう。
ちなみに、この街を選んだのは、ある配信者の存在が理由だった。その話はいずれ書く。
移住は、環境を変える手段としてはよく効く。人格を変える手段としては、まったく効かない。44万円を出して分かったのは、そこだった。